2013年02月15日

真空管の魅力とは

シリコンハウスではエフェクターに関する部品やキットは何点か取り扱いございますが、ついにこんなものが!
箱

八ヶ岳クラブ
9AQ8 TUBE BOOSTER
たつやブースター   ¥9800-

なんと真空管ブースターです。
世に歪み系のエフェクターは数あれど、真空管エフェクターというのはあまりメジャーでは無く、半導体での歪みを一通り経験した人が「まだ何か足りない」と感じたときに手をだすようなエフェクターです。
そもそも「真空管って何がいいの?」という事に関しては、はっきりとした理論が実証されているわけでは無く、だいたいが抽象的な表現でその良さを語られてしまいます。

そんなこともあってかエフェクターに限らず、真空管を採用した音響機器というのは、中々手の出しにくい物ではあるのですが、プロのミュージシャンやエンジニアが採用していることも多く、やはり何か魅了される物があるのかと・・・

前置きが長くなりましたが、そんな真空管エフェクターをキットで出してしまった八ヶ岳クラブ!
使われている球は9AQ8という耳慣れない型番の双3極管。
日本製で40〜50年くらい前に作られたと思われるデッドストック品です。

通常、この手のエフェクターは入手性から12AX7EやCC83Sという管が使われるのですが、なんでも
「ありきたりの球ではみな同じ音しか表現できない。自分は違った真空管でやってやる!」と思ったらしく、アメリカの倉庫に保管されていたものを発見し、連れ戻してきたそうです。

ちなみに「たつや」が誰なのかはまったく分かりません。
たつや?

キットは工具と配線材さえ用意すれば作れます。
あと、部品取り付けに皿ネジを使用している為、皿モミもあると加工が一段ときれいになります。(皿ネジを使わずナベネジを用意して使う場合は必要ありません)
ドリルに付けれる皿モミビットはシリコンハウス1Fでも取り扱いあります。

玄人志向の八ヶ岳クラブにしては、絵付きの製作手順や実態配線図、ケースの加工寸法図などもあり、かなり初心者向けな感じがしました。
電源にDC12V0.5A以上のACアダプターを使用しますので、別途ご用意ください。

回路は9AQ8のグリッド入力を2つとも使用する形で、入力、出力が2ch分あります。
2つの楽器をそれぞれ繋いで、個別にブーストをかけることも出来ますし、1chの出力をそのまま2chの入力に繋いで2段増幅させることも可能です。真空管のヒーター電圧は9Vですが、電源は12Vとなってます。
エフェクターを使うみなさんなら「9Vのままでええやん」と思うかもしれませんが、これは真空管が後々へたってきたときの事を考えて、手に入りやすい12AX7Eなど、ヒーター電圧12Vのものを容易にのせかえれるようにした為と、少しでもプレート電圧を高くする為です。ヒーター電圧は抵抗で9Vになるように調整されていますので、交換する場合はこの抵抗をジャンパーしてやればいいです。
またヒーターは電源に直結されているので、増幅回路のON/OFFと関係なく暖めた状態を保てます。

キットをそのまま組み立てた場合の完成図はこちら。
※ケース表面の印刷は含みません
完成予想図

キットでありながら、かなり実使用に適した作りになってます。

今までの歪みに満足できなかった方、真空管の魅力を自分の手で作って確かめてみたい方、いにしえの希少管を味わってみたい方に、非常にオススメです。

ちなみに台数限定ですのでお買い求めの際はお早めに!!


担当:鈴木


おまけ 〜作ってみた〜
完成品
自分は2ch分の入力はあまり必要無いと思ったので、そのまま内部で1段目と2段目を直結し、スイッチで個別にON/OFFできるようにしました。ヒーター用のスイッチも付け足しています。

内部回路
※LEDやコンデンサ、ジャックなど、キットに付属されているもの以外のパーツも使用しています。

火入れの瞬間、真空管がポワッと光りだしたときは想像以上にワクワクしました。


真空管アンプとソリッドステートアンプ、両方で試したのですが、個人的には、やはりソリッドステートアンプのほうが相性が良かったように思います。
2段増幅でゲインをフルにした場合の荒々しい歪みは、なかなか半導体のエフェクターでは再現できないと思われる音でした。また空間系も含めたすべてのエフェクターの最終段に挿入し、軽くトリートメントをかけるような使い方をしても、良い効果が感じられました。

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