2014年01月11日

地球の力、風力の実力

日本で『再生可能エネルギー』といえば太陽光発電が真っ先にあげられます。
国名にも『日の本』と在るとおり、日本人にとってお天道様というのは特別な存在でございまして、無尽蔵とも思えるパワーをアテにしたい気持ちはよく判ります。
太陽光発電に関しては何か裏でもあるのかマスメディアでもよく報道されているのですが、それ以外の再生可能エネルギーに付いては報道でも耳にすることは少なく、知らないことだらけでございます。
しかしいわゆる環境先進国においては遠く離れた太陽よりも、身近に吹き続ける風力をエネルギー源にする場合が多いようです。

と言う訳で本日は。
世界的には太陽光よりもメジャーな風力発電の可能性について知ることが出来る書籍の紹介でございます。

今年初読了の本です。

オーム社『日本の知らない風力発電の実力(安田陽:著)』でございます。
表紙に大きく『風力発電をめぐる『誤解』と『神話』を解きほぐす』と書かれている通り、我々が漠然と抱く風力発電に関するマイナスイメージを丁寧な解説で払拭してくれる良書でございます。
風力発電といいますと、2004年につくば市の小中学校で早稲田大学が風量予測を誤って風車を設置し、訴訟にまで発展した事件がすぐに浮かびます。
『風任せの風力発電はアテにならないのではないか、発電量が一定でない発電機を電力系統に繋いではいけないのではないか』そう言った誰もが考える疑問について、欧州の事例を元に日本でも充分に導入出来ることを解説してくれます。

漠然とした負のイメージに答えてくれます

中身は出典を明らかにした図も豊富で説得力があり、文章も判りやすく素人でも取っつきやすいのでオススメです。

表やグラフが豊富で比較が分かり易い

内容は風力発電の原理や機械的な話は一切なく、『電力会社が大規模発電に風力発電を導入出来るか』と言う部分を詳しく解説されておりますので、個人で風力発電を導入したいと考えている人向けではありません。
しかしもっと大きな視点で風力発電を見る、つまり国策として大規模に風力発電を導入すると言う事に関しては充分な見識の得られる内容です。
実際どこにどれだけ設置すればどのくらいの電力が得られるかなど具体的な話は一切出てきませんが、導入に至る根幹の部分はこの本で理解出来ます。
風力発電に否定的だった私も、これなら導入も有りだなと思いました。
勿論つくば市の事例に学んでシッカリとした科学的データに基づく風量予測は必要ですが。
正直な話、発電時間に制約がある上に天候にも左右される太陽光よりも、昼も夜も吹き続ける風力の方がよほど実用的な発電だと思った次第でございます。

気になるお値段は1470円。
自然の力を利用した発電と言うと、どうしても自分の家の電気代を浮かすために導入しようと思いがちですが、そんな小さな話ではなくもっとマクロな視点で風力発電を知りたい人にオススメでございます。

読み物としても充分面白いですよ。

・オーム社 日本の知らない風力発電の実力
 安田陽:著 ¥1470- (税込/5%)

<記事:伊東>

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