2014年04月29日

握った瞬間キュキュッと圧着

私が仕事をする上で肝に銘じている言葉の一つに『宣伝しない商品は存在しないも同じ』と言う言葉があります。
対義語としては『良い商品は宣伝しなくても売れる』というのが当てはまると思うのですが、まぁそんな口コミだけで爆発的に売れる商品と言うのは本当に特別、人間で言えばノーベル賞クラスの選ばれた商品だと思うのです。
実際世の中には便利だったりステキだったり、時には生活スタイルすら変えてしまうくらいの魅力を持つ商品と言うのもあるのですが、大して宣伝されていないため認知度も低く、知る人ぞ知る、で終わっていく商品も多いものでございます。
やはり商品と言うのは仕入れて店頭に並べるだけでなく、多くの人に知ってもらうためにPOPで装飾したりポスターを貼ったり、ブログなどで広く宣伝して多くの人に認知してもらって初めて、売れてくれるものだと思う訳でございます。

と言う訳で本日は。
発売から1ヶ月。大して宣伝したわけでもないのに店頭でよく売れている工具の紹介でございます。

期待の新型圧着ペンチ

ユニーク工具のエンジニア製精密圧着ペンチ『PAD-11』でございます。
発売すぐにシリコンハウスのtwitter1回だけ紹介したのですが、その後週に数本くらいのペースで売れており、口コミのすごさを久しぶりに実感した工具でございます。
エンジニアの精密圧着ペンチと言えば、2007年に驚嘆と賞賛を持って発売を迎えた『PA-09』が思い浮かびます。
あれから7年、ついに『PA-09』を超える圧着ペンチとして発売されたのがこの『PAD-11』なのでございます。

大きさは『PA-09』よりも少し長い205mm。

見た目はウチワエビに似てる

最大の特徴はダイスを付け替えることが出来る点でございまして、ダイス交換用の六角レンチが付属しております。
まぁダイス交換に関してはまた日を改めて紹介するとしまして、今回は『PDA-11』その物について紹介いたします。

ダイス交換でいろんな端子に対応

『PDA-11』についておりますダイスは『PDA-11S』でございまして、ダイス幅は0.7〜2.2mmと最も狭い幅のタイプでございます。
主に2.5mmピッチ以下のコネクタ用コンタクトピン用としてお使いいただけます。

脅威の0.7mm幅ダイス搭載あ〜ん

小さいコンタクトピン用のダイスですので、かなり精密な造りになっています。

幅だけでなく厚みも計算されている複雑な削り方をされた精密ダイス

そもそもこれまで最も小さい幅は『PA-09』の1.0mm幅でしたから、この『PAD-11』は更に小さいダイスを搭載しているわけでございます。
その小さな圧着部の精度を保つため今までに無い形状をしておりまして、色々と苦労の跡が見て取れます。
特に裏側から見た風景はこれまでの圧着ペンチと大きく違い、いつも裏側を見ながら圧着する私としましては正直使いにくいなぁと思ったりもしてしまいます。

裏当てのような部分が付いた

とは言え圧着精度はさすがの一言でございまして、定番の日圧XHコネクタは言わずもがな

XHコネクタは当然綺麗に圧着できる

これまですぐにひしゃげてイライラしていたSHコネクタもきれいに圧着できました。

1mmピッチコンタクトもこの精度で圧着可能

まぁ圧着はきれいに出来ますが相変わらずコンタクトピンのセットは細かい作業でございますので、エンジニア製の鉄腕ピンセットなどで精密作業に臨んでくださいませ。
なお、本体に付けられたバネが程よい抵抗を生んでくれまして、精密な力加減を必要とする極小コンタクトピンの圧着作業をサポートしてくれます。

バネの形も新しくなった

根元にはワイヤーカッターも付いているので圧着に失敗したときもすぐに切り落とすことができて便利です。

このほか足が長くて圧着しにくいことで有名なmolexのニューミニフィットのコンタクトピンもクルリと綺麗に圧着できました。

端子がクルンとするのは高精度の証
(左がニューミニフィット。右はXHコネクタ。)

ただし、2.5mmピッチを超えるコネクタの圧着端子、例えば日圧のVHコネクタ(3.96mmピッチ)の場合、芯線部分はきれいに圧着できましたが、被服部分はダイス幅を大きく超えるため、圧着には失敗しました。

大きい端子はさすがに無理

ダイス幅を超えるコンタクトピンは使えないとお考えください。

また、惜しい部分としては『PA-09』などのように軽く挟める部分が無く、Vの字に広がった圧着部分をUの字に整えることができません。

広がった端子を調整できない

『PA-09』なんかはこの辺1本で調整から圧着まで楽々出来たので、個人的にはそっちの方が好みです。

気になるお値段は6739円。
お高いように思えるかもしれませんが、この工具最大の特徴はダイスを交換することにより300種類以上のコンタクトピンに対応するところ。
交換用ダイスが1個2851円ですので、本体1本と交換用ダイス2個、合計12441円で300種類のコンタクトピンを専用工具並みの精度で圧着できるのです。
この安価でダイス交換も出来、精度も高い『PAD』シリーズに関してはシリコンハウス常連のお客様からも賞賛の声が多く、なるほど大して宣伝もしてないのによく売れるわけだと納得した次第でございます。

そう言えば私がエンジニアさんからダイス交換式の圧着ペンチを出すと初めて聞いたのは、シリコンハウスが移転する前だったように思います。
それだけ長い年月を重ねて研究、改良を繰り返し、ついに登場した精密圧着ペンチ『PAD』シリーズ。
シンプルな構成なのに高精度を誇るこの圧着ペンチは、日本のものづくり魂の粋を集めてつくられた逸品でございます。

1階はモチロン3階でも好評発売中

・エンジニア 精密圧着ペンチ(ダイス交換式) PAD-11 ¥6739- (8%税込)
  ※1階と3階にて販売しております。

<記事:伊東>

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